貯蓄から投資へ

内閣府と金融庁は6月28日、「貯蓄から投資へ」のスローガンに関する国民意識調査結果を発表した。それによると国の金融政策方針である「貯蓄から投資へ」について、実際に「これまでもしていないしこれからもするつもりはない」「これまでしてきたが今後するつもりはない」をあわせた、「今後株や投信をするつもりはない」と答えた人が7割以上いることが判明した。国の掛け声にも関わらず「貯蓄から投資へ」についてマンスリーマンション は伴っていないことが明らかになった。 今調査は5月17日から27日、20歳以上の3000人に対し個別面接で行った調査結果で、1728人の有効回答を元に得た統計データによるもの。 それによると、株式投資については、「現在行っているが今後止めたい」「現在行っていないし、今後とも行う予定はない」という、「株式投資を今後するつもりはない」という人の合計は、前回調査(2005年12月)の71.2%から77.1%に増加している。「現在行っていないが今後行いたい」という積極的な意見も8.6%から7.3%に減るなど、株式投資を敬遠するようすがうかがえる。 不動産担保ローン の掛け声にも関わらず、株式や投資信託への意識・意欲が低いことが明らかになったわけだが、これは株価そのものが下落していることや、金利が上昇しはじめリスクが低い預貯金への関心が高まりつつあること、さらには金融商品そのものへの不信感が敬遠をうながしていることが推測される。 これは例えば、株式投資を続けたいと答えた人に質問した「なぜ続けたいのか」という理由について、前回調査と比べて「配当益が期待できるから」「インターネットを通じた株式投資ができるようになったから」などが上がったのに対し、「株価の上昇による値上がり益が期待できるから」と答えた人が大幅に減少(48.3%から39.8%)したことからも容易に分かる。 株価の上昇はもちろん、金融商品そのものに対する津田沼一戸建て ・信頼感を回復しない限り、「貯蓄から投資へ」は掛け声だけに終わりそうだ。

台場の舞台とスクリーンが用意されたカフェ的居酒屋(収容120人)が会場で、私は、パネルディスカッションに参加しました。 客足は大丈夫なのかと気になりましたが、チケットは前日に売り切れたそうで、出席率も上々で満席(一部立ち見?)でした。 「インデックス投資家」とはどんな人達かというイメージはまだ完全に掴み切れてはいませんが、年齢層は30代、40代が極端に厚く、かつ、行儀のよい方々の集まりでした。開場の際には列が出来ていたそうですが、武蔵野マンション の奥の方から順に詰めて座ってくれて手間が掛からなかったそうです。何れにせよ、株式の個別銘柄を話題にするセミナーに来る人々(たぶん、かぶり付きを含めて、思い思いの場所に着席するでしょう)とはかなりイメージが違う集まりだなあと思いました。 インデックス投資という、ある意味では地味な話題でどれほど盛り上がるものかと半信半疑でしたが、出席者は、自分の知識を確認したいというモチベーションが強いようで、会場が満席ということもあって、熱気のあるイベントでした。 私が登壇したのは前半のパネルディスカッションです。一日経っていますが、記憶を辿ると、以下のようなことを話しました。 (1)インデックスそのものが特別いいとは思わないがアクティブ運用の手数料が高すぎるので、安価な分散投資の手段としてインデックス運用に優位性がある。手数料が下がれば、アクティブ運用も楽しむ余地が出てくるし、インデックスそのものも、もっと多様であっていい。 (2)運用自体はアクティブ運用の方が楽なくらいなのだが(売買や武蔵野タワーズ はインデックス投資の方が面倒)、価値があるかどうか疑わしい内容(たとえばアナリストの分析)に対して、アクティブ運用は高い手数料を取っている。アクティブ・ファンドは宗教法人のようなビジネスモデルだ。 (3)バランスファンドには不賛成だ。理由は、コスト(信託報酬)が高いこと、資産配分を他人(専門家)に任せると運用内容が把握できないこと、販売側でも販売員がろくなアドバイスが出来ないのでバランス型が無難だという商品企画段階での「志」が賤しいこと、の三点。 (他のパネラーさん達から、「何もしないよりは、初心者にはいいのではないか」、「このごろはバランスファンドの手数料が下がった」といった指摘がありました。確かに、ここのところ信託報酬が低めのバランスファンドが幾つか出ています。「投資家側で、中身が分かっていて、手数料に納得できるならいいでしょう」というのが一応の妥協点で、会場からの質問にはそのような主旨で答えましたが、現実には三番目の理由が見え透いているので、特に債券の比率が大きいものについて好きにはなれません) (4)相場的には、今年は、かつての日本の98年、99年のような感じ(不良債権の絶好の買い場だった)であり、株式についてもREITについても投資のチャンスを探せるのではないか。 (5)インデックス運用は規模の利益が強く働く分野であり、また運用会社としては自社のアクティブ運用との競合が悩ましい。日本では、インデックス運用で大きなプレゼンスを持つ運用会社がこれから登場する余地が十分あるのではないか。 (6)ネット証券の競争は厳しい。株式売買の次の収益の柱が十分育っていない。資産運用サービスが十分育てばいいが、前途は不透明。個人的な見解としては、10年後という意味ではトップのSBI以外どこがなくなっていてもおかしくないと思う(ネット証券はシェア・トップが有利な業態だ)。ただし、競争に敗れた会社も単純になくなるというのではなく、顧客は別の会社に引き継がれることになるはずだ。 プレスも何社か入っていて、「何でも言える」という場ではないのですが、湘南 不動産 の範囲内ですが、なるべくホンネで話してみました(勿体ぶっても仕方がないので)。ただ、時間が短かったこともあり、バランス上私の発言量が多すぎたかも知れません(他のパネラーの皆さん、スミマセン)。 客席とのやりとりもあり、特に、あるブロガーさんのネット証券三社に関するご指摘は参考になりました(ありがとうございます!)。 会の後半には投信ブロガーによる「ファンド・オブ・ザ・イヤー2008」の発表がありました。ベストテンを10位から発表していく形式でしたが、信託報酬の安いファンドが評価される傾向が明確でした。 大賞を受賞したのはSTAM(住信アセットマネジメント)のファンドでした。会場に来ていた同社の橋本マーケティング部長の受賞スピーチが非常に良くて、この日のハイライトでした。 橋本氏は信託報酬が安いSTAMシリーズの産みの親ですが、資産配分を顧客に選んで欲しかったというシリーズの開発意図には大いに共感できます。住信の場合、年金運用マーケットでの蓄積がある一方で、リテールの投資信託ではこれから逗子 不動産 に発展方向を描くことが出来るので、STAMの今後は楽しみです。 イベントには二次会があり(新橋駅近くの「坐・和民」)、30名以上の方が参加されました。ここでは、多くのインデックス投資家と話をし、名刺交換が出来ました。二次会でも、行儀のいい、気持ちのいい人達でした。 ただ、投資に関しては、損をしているファンドの売却に躊躇のある方が多いようでした。これは、拙著(「超簡単お金の運用法」朝日新書)の中でも心配したポイントですが、「あくまでも現状の値段で出来上がりの状態を基準に(ドライに)判断する」という原則の実行には、心理的な抵抗が大きいようです。 名刺交換した方の中には何人かブログ名とハンドルネームの名刺があり、目新しい感じがしました。こうした形で「別人格」を持つのも楽しそうだなあ、と少し羨ましく思いました。 リーマン・ショック以来、個人的には時間の足りない日々が続いていたが、11月下旬に「超簡単お金の運用術」を脱稿してから少し余裕が生じて、忘年会を(例年通り)何度も楽しむことが出来た。 12月中に収録を済ませ、年が変わってからオン・エアされるテレビやラジオの番組では「2009年の景気はかなりキビシイ」「株価に関しても安値更新の可能性が高い(大雑把な予想レンジでは日経平均で6000円〜9000円)」と言っているのだが、2009年は投資のチャンスの年だろうと思っている。 昨年の相場と世界経済の展開は、1990年代の日本をVTRの早回しで見ているような感じだった。昨年初が1991年くらいの感じで、5月くらいに少し景気が回復し掛かった1995年くらい、しかし9月に一気に1997年(11月に山一が自主廃業を発表した年だ)を経過して、目下1998年から199年という感じだ。 1998年には、にわか仕立ての奇妙な委員会のお墨付きで「大手行は健全だ」としながらも大手銀行に公的資金を注入したのだが、これが信用されるに至らず、長銀が潰れた。1990年以降、年度ベースで日本は3回のマイナス成長があるが、1998年度が一番悪くマイナス1.5%だった。 来年の経済見通しは、今のところ、政府が0.0%(実質成長率。名目は0.1%。努力目標という感じだろうか)だが、民間のエコノミストの予想はマイナス1%近辺に集中している。確かに、2009年は、他の先進国が日本並み或いはそれ以上に悪い見通しでもあり、1998年並のマイナス1.5%程度の状況になってもおかしくない。 だが、ここで、90年代を振り返ると、安くなった資産を買って儲けようという人にとって、最大のチャンスの年は99年だった。典型的には、サービサー(債権回収業者)が金融機関から不良債権をバルクで買って、この担保不動産がその後の収益源になったのだった。 この99年に相当するタイミングが「今」なのか、「数ヶ月くらい先」なのかはよく分からないのだが、そろそろチャンスへの感度を高めるべき時だろう。 次のような状況を見ると、チャンスの接近を感じる。 お名前はあげないが、かつて構造改革を推進し、財政政策など役に立たないと広言していたような偉い経済学者さん達が、ある人は「新自由主義を反省」し(自由主義者にとっては迷惑だ)、別の人は「需要が(主に輸出が)落ち込んでいるので、大型の財政支出が必要だ」(今までの意見の前提と何が違うのだろうか?)と言い出す始末で、なにやら心許ない(ただし、堂々と転向できることはご立派だと申し上げておく)。 些か非論理的で恐縮だが、この種の頑固者が、たとえば右から左に「転向」する時には、世の中はもうそれ以上左には進まないものなのだ。 彼らは、たぶん、トヨタが赤字を出すような状況を見て、気が動転してしまったのだろう。 株価に関しては、当面はあまり楽観していない。 日経平均のフェアバリューは拙著(「超簡単お金の運用術」朝日新書)に書いた方法で計算すると7,536円だ(リスクプレミアム6%ベース。名目成長率は政府見通しの0.1%を仮定。リスクプレミアム5%だと8,779円)。ここのところの利益の減り方が急で、株価を追い越した感がある。投資家にとって、一度気持ちの悪い局面があってもおかしくないと思っている。 とはいえ、そもそも株価が底から回復するときは、利益に対して割高な状態から回復が始まって、利益は後からついてくることが多い。 つまり、私のようなフェアバリューにうるさい人物が、「まだ下値の可能性がある」と言っているときから回復が始まることが多いものだ。 一般論としては、不動産価格よりも、株価の方が先に上昇し始めるのが自然だろう。ベストのタイミングでは、理屈では買えないものだろうが、小さくても良い「兆し」に対しては敏感でありたい。 尚、機関投資家の仕事のコンテクストで考えると、多くのヘッジ・ファンドが撤退・縮小を余儀なくされた現状では、これらのヘッジ・ファンドが使っていた最大公約数的なアプローチが有効なはずだ。 山崎元個人としては目下、証券会社の社員だということもあり、自分の個人資金で個別株に株式投資をする訳にはいかないのだが、何らかの意味で、今年中に、株価ないしは不動産価格が上昇することで(小さくても)メリットを受けるようなポジションを作りたいと思っている。